そして家族に その30

娘が入った高校は部活のほとんどが体育系で、文化系の部活はわずかしかありませんでした。そんな娘がやってみたいと言い出したのが弓道でした。

『時をかける少女』の映画で原田知世がやっていた弓道は、私も憧れていたので、それは素晴らしいと賛同したのですが、入部してビックリ！弓は部のを使えましたけれど、それ以外は全部自前で用意しなくてはなりませんでした。

・カケ（右手に付ける手袋みたいなもの）
・下がけ（カケの下に付ける薄手のもの）
・胸あて
・矢６本組みとケース
・弓道着上下
・足袋

ざっとこんなものを用意するだけで５万円くらいかかると聞かされ、当時はまだ再婚する前で生活が大変な時期でしたので、そのことを今の夫に話したら、高校合格祝いに買ってあげようと言ってくれました。その夫のサポートで娘も頑張り２段になり、副部長まで勤めていたので、とてもいい経験をさせてあげられたなと思いました。

娘が社会人になり独り立ちした年の暮れ、私は突然古武道を習うことにしました。私の通う教室では、木刀だけ購入すれば稽古に支障はなかったのですけれども、弓道をやっていた娘は自前で道具や胴着を揃えた方がいいと言いました。