娘の結婚式(後編)
まったく、いつまで結婚式の話をひっぱるんだと思われてしまいますよね。でも、この結婚式を持って、この娘の子育て卒業式なので、どうか勘弁してくださいね。
披露宴会場の建物を入ってすぐのところに、新郎新婦のイラストのウェルカムボードを飾らせてもらいました。それは、私から子供達へのプレゼントでした。私のブログを知っている人なら、このウェルカムボードの作者に気づいたことでしょう。
茗荷谷駅すぐ近くにある嘉ノ雅 茗渓館という式場は、1日一組しか結婚式を受けないらしく、だからなのか、とてもアットホームで落ち着いた式場でした。他の新郎新婦と廊下やロビーですれ違うなんてことも起こりうるはずもなく、館内のスタッフ全員がこの結婚披露宴のために全力でサポートしてくれました。担当のブライダルプランナーさんもずっと最後の結婚式まで一緒。娘達は予約した時から当日まで色々とお世話になったようで、本当に感謝です。
最近の結婚式は、新郎新婦の手作り感を演出するのが流行りなのでしょうか?
娘達は、結婚式というよりもプレゼンさながらにこの日まで用意周到に準備して、1週間前から小物の搬入をし、前日も残りの制作物の搬入と設営にいったりと、まあ忙しそうでした。親の出る幕は当日までまったくありません。娘の様子を伺うと、もう完全に仕事モードでした。
その理由は披露宴会場のテーブルに着席した時にわかりました。山型に折られた席札をひっくり返してみると、そこには一人ひとりに感謝の言葉が手書きで書かれていました。私宛に書かれたコメントの中に「披露宴なんてムリしてやらなくてもいいんじゃない?とお母さんは言ったけれど、何よりもお母さんに私の友達や仕事ぶりやここまでの成長を見せたくてこの場を創ってきました。」とあったので、そうなのか、この日は子供達の発表会の場でもあったことに気づかされました。
そういうふうに結婚式を考えてみたことはなかったので、そのコメントを読んだら、これから始まる披露宴がワクワクとしてきました。
また、受付では、新郎新婦が作成した自己紹介冊子が配られ、テーブルに着席してからのひととき、それを読みながら披露宴の始まりを待つという演出になっていました。実はその冊子に、私の4コマ漫画をのせたいとある日娘からメールで言われ、見開きページで4つの漫画を掲載したいと作成データの解像度ピクセル数まで指定して来たのでした。そして、会場のあちこちで4コマ漫画のページをひろげて読んでいる人たちが末席から見えると、なんだか嬉しいような恥ずかしいような気持ちになりました。
娘の言葉どおり、披露宴にお越しいただいた素敵なみなさまに、これまでいろんな面で支えられて来たのだなあ、そして私の知らないところで、こんなにも立派に成長していたのだなあと感慨無量でした。
娘の冊子の「OUR ROAD」のOURには、私たちも含まれていたんですね。
大変な日もいっぱいあったけれども、子供を産んで、育てて、本当によかったと思いました。そして、この「子育て卒業式」に夫と二人で娘を見送れたことの喜びをしみじみとかみしめました。
私、幸せです!まちがいなく!
今、子育て奮闘している、お父さん、お母さんもがんばって!
新郎新婦と娘の子育て卒業した私(右)