今日もぽれぽれ

「ポレポレ」とはスワヒリ語でのんびり、ゆっくりという意味です♡

義父のケアホーム訪問

2017年の日本人の平均寿命は女性が87・26歳、男性が81・09歳で、いずれも過去最高を更新したそうですが、我が家では夫の父親が94歳、私の母親が91歳ですから、年齢だけのことでいえば、とても頑張っていると思います。

ただ、最近はふたりとも少しずつ認知症が進んできてます。

義父は90歳まで会社経営をやっていたし、私の母も70歳まで医師をやっていたので、こういうひとは認知症には絶対にならないと思っていました。それこそ、毎日規則正しい生活をしていたし、日記もつけていたし、常に頭をはたらかせて動き回っていたからです。しかし、そんなふたりであっても、やはり寄る年波には勝てないのですね。

義父は、それまで住んでいた自宅すぐそばにあるケアホームに入居できたので、家族は頻繁に訪ねることができ、よしんば認知症になっても家族の顔だけは忘れないだろうと思っていました。ところが、最近は面会に行っても、すぐには誰だかわからない時があります。特に夫が私を連れ立って行くと、義父は一瞬頭がこんがらかってしまうようで、初対面のひとをみるような不安な顔をします。

そんな時は、やさしく手をにぎりながら声をかけると破顔し、いつもの義父になります。

今日の漫画は、先週末、少しだけご無沙汰していた義父のところに面会に行った時のことです。

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ケアホームの個室は、義父の椅子と折りたたみの椅子がひとつしかないので、ふたりで面会に行くと、どちらかがベッドに座ることになります。

今回の訪問でも、義父は最初誰だかわかならい顔をしていたのですが、私が何度もお父さんと呼んだら、少しずつ思い出してくれたようでした。

 

そうそう、以前にも書いたのですけれども、ケアホームには、入居されているご年配のご婦人とそこで働くスタッフさんと女性は多いのですが、バリっとした格好の方はほとんどいらっしゃいません。それはそうですよね。日常ですから。それで義父も94歳とはいえ一応は男性なので、平凡な毎日に潤いがあったほうがよいだろうと、私は義父を訪問する時はとりあえず普段着は避け、なるべくオシャレして会いに行くことを心がけているんです。

義父は、女性に対して常に優しいひとなので、ベッドに腰掛けた私に心からくつろいでもらいたいと思ったのか、いや、多分、義父のいつものユーモアだったのかもしれませんが、私に「ベッドで横になって寝てもいいよ」と言ったのには、一瞬驚き、そのあと大笑いしてしまいました。

 

母と話している時いつも思うのですが、認知症が進行するに連れて、相手の話が理解できずに会話が不自然になったり、同じことを何度も何度も繰り返して言うのですが、それを毎回同じように「そうだね」と返事さえしてあげればいいんですよね。それが時として、面倒になったり、うるさく感じてしまったり、こちら側の気分でその言葉を遮断してしまうと、すごく寂しそうな顔になります。「そうだね」と同意してあげる優しさをいつまでも持ち続けていたいものです。

夫は義父に対して、ものすごく優しくて、毎回上手に相槌を打ち、義父が「俺もボケたなあ」と言うたびに、「そんなことないですよ。大丈夫ですよ」と笑顔でこたえます。いつか私が年取って、夫より先に認知症になったら、あんなふうに優しく接してくれるのかしら?

それには、今、私がもっと夫に優しくしておかないといけないかな?(笑)