今日もぽれぽれ

「ポレポレ」とはスワヒリ語でのんびり、ゆっくりという意味です♡

自分が親になって親の気持ちがわかる

先日、長く伸ばしていた髪の毛を短くカットしました。

思えば私のこの髪の毛は、娘の結婚が決まり神社でお式を挙げると聞かされた時、きれいにアップして母から譲り受けた黒留袖を着ようと伸ばし始めたのでした。

結婚する当事者より早いスタートで伸ばし始めたので、娘からは「なんでお母さんがそんなに気合入れて伸ばしているのよ」と言われたものでしたが、黒留袖を着られる機会なんてそうあるものではないし、また袖を通して私の母に見せたらきっと喜ぶだろうと思い、その頃はまだ肩にかからないくらいだった髪の毛を伸ばすことにしたのでした。

髪の毛は切るのは一瞬ですけれども、伸ばすのはとても時間がかかります。とはいえ、私はストレートヘアなので、癖がないぶんひとよりも早く伸びる印象を与えていたようで、会うひとに必ず「髪ずいぶんと伸びたねえ〜」と言われ、そのたびに伸ばしている理由を楽しげに語っていた私でした。

 

今の夫との再婚時にはお式を挙げてませんけれど、私も最初の結婚の時は人並みに結婚式も披露宴もやり、当日を迎えるまで、衣装合わせに行ったり、引き出物や招待者を考えたりと、母娘で楽しい時間を持ちました。これは男親にはわからない楽しい時間かもしれません。

最近の結婚は仲人も立てないので、ほとんど本人同士が決めて、親の出番はお祝いをあげるくらいしかありませんでしたが、それでもさすがに衣装合わせの時は、娘に誘ってもらい、あれこれと試着する姿を感慨深げにみつめていました。

娘は私の初めての子供でしたけれども、2年下に弟ができてから聞き分け良く手がかからないことをいいことに、私は娘をあまりかまってあげられませんでした。

また娘が小学校に入ると同時に私が離婚して、母子家庭になってしまったので、私は仕事と子育ての生活に怒涛のように追われていたので、その頃から私と娘は苦楽を共にして生きる戦友のようになりました。

そんな娘が、ああついにお嫁にいくのかと思うと、お式前の衣装合わせでは、胸に込み上げてくる熱いものを感じながら、必死に涙をこらえていました。

そう、そんな日々を過ごしながら、お式まで少しずつ伸ばしていった髪の毛でした。

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離婚して最後の荷物の片付けをした後、娘が言いました。

「お母さんが離婚した時の悲しみや大変さを思えば、私も頑張らないと」と。

大丈夫、お父さんもお母さんもついているんだからと、娘に言いながら、そうだ、私の父が私の離婚の時に言った言葉を思い出しました。

「人生にはつらいことが起こるけれども、そんな時、親が生きているということはありがたいことなんだよ。お父さんもお母さんも死んでしまったあとだったらお前を助けてあげられないんだから。」

親はなんてありがたい存在だったのでしょう。

今度は私たち夫婦が親として娘のためにそういう存在になる番なのだと思いました。