古武道のお稽古 その1
私が古武道を習い始めたきっかけは、隅田川テラスをノルディックウォーキングしていた時、熟年の男性二人が長い棒を振り回していて、同じ時間帯にそこを通りがかるといつもやっていたので、好奇心からそれは何なんですかと尋ねたことからでした。
その男性は
「これは、棒術という古武道です」
と言いました。
家に帰ってから、「古武道」で検索をかけてみたら、たまたま一番上にヒットしたのが「柔剣雷心会」という古武道の会でした。そのHPをクリック、クリックしていくうちに体験申込が出て来たので、気付くと一度見なのに体験申込をしてしまったのでした。
古武道をやりたいなどと、それまで人生で一度も言ったことのなかった私が、いきなり古武道教室に体験に行き、そのまま入会してしまったので、家族は皆ビックリしました。でも、一番驚いたのは夫です。いきなり木刀持って家に帰って来たのですから(笑)
さて、全くやったことのないことをやるというのは、全てに無駄な力が入ってしまうものです。古武道の稽古で最初にやらされた「足の入れ替え」でした。
教室長に股関節をゆるめなさいと言われても、これまでの人生で股関節というものを意識したことが全くなかったので、それがどこにあるのかもわかりませんでした。まわりの先輩の方々を見ると、もう信じられないくらい高速で足を入れ替えていました。真似しようと思っても、わけがわかりませんでした(笑)
最初はピョンピョンと跳んでしまったため、教室では、いつも「ジャンプしない!」と注意されてばかりでしたが、家で毎日「足の入れ替え」の稽古をしているうちに、ある日突然こつがわかり、出来るようになりました。
早速夫に見せたら、夫も、すごくビックリして、古武道の何たるかを全くわからない夫が、一番最初に目にした古武道が、私の「足の入れ替え」でした。おかしすぎますよね?
その後、夫は、うちに来客があると、
「ほら、あれを見せてあげなさい」
と言うので、私もついつい調子こいて披露してます。教室の人達の高速入れ替えには全然かなわないのですが、まあ出来なかったことが少しずつでも出来るようになるというのは、何事においても楽しいことですよね。