今日もぽれぽれ

「ポレポレ」とはスワヒリ語でのんびり、ゆっくりという意味です♡

母の落とし物

最近気づいたのですが、お腹に脂肪も筋肉もなくなってくると、ウエストのゴムが内蔵を直接圧迫して、細身の下着やパンツははけなくなってくるんですね。母は高齢で食が細いために35キロあるかないかなのですけれど、そういう身体のため、下着も上にはくパンツもゆるゆるとゴムがのびきった状態のものをはいてます。

家にいる時は、そういう格好でも仕方がないとあきらめていましたけれど、外に出かける時も普段着のまま着替えるということを止めてしまった母。それほどファッションにかまう人でもありませんけれど、身だしなみ程度には身ぎれいにして外出していたのに。そういうことを気にかけなくなって来たというのも、老化が進んでいたということなのでしょうか。すべてにおいておっくうがるようになっていました。

今日の漫画は、つい8月、母と私とで病院に行った時のことです。

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この時は、まだシルバーカーを押しながら歩けたんですよね。寝込むと一気に老化が進んでしまうと聞きますけれど、本当にそうで足腰弱ってしまった母は、もうどこにも行きたくないと言い張ります。病院すらも。

歩くのも、椅子に腰掛けるというのも、腰が痛くて無理というので、相当、腰の状態が悪化してきたのだと思います。

今、母はほとんど毎日寝たきりですが、トイレだけは頑張って歩いて行ってます。せっかくポータブルトイレを買ったのに、母は使おうとはしません。兄嫁に、トイレの掃除をさせるのは悪いから嫌だと。

平幹二朗さんが、お風呂で倒れて亡くなったんだよ。真夜中にトイレにいって、体調に異変が起きたら倒れて、トイレどころかオムツになっちゃうじゃない。そしたらもっと嫌でしょう?真夜中だけはポータブルトイレを使ってちょうだい」

と私が懇願すると、しぶしぶ、じゃあ、寒くなって来たらねと言いました。

何でも自分で出来た人というのは、誰かに頼るということを悪いことと思っています。そんな気丈な母なので、もし介護認定を受けたとしても、おそらくデイサービスにも絶対に行かないと思います。私自身も母がデイサービスに行ってほかの方達と歌を歌ったり、絵や工作を楽しんでいる様子を想像することが出来ません。たとえ寝たきりの認知症になっても、母の生き方を尊重してあげるには、どうしたら良いのかと、今、考え始めています。

 

母の入浴介助をやってみて

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実家の母は、ついに自分ひとりでお風呂に入れなくなってしまいました。

私、9月から自分自身の筋力アップのためにフィットネスジムに通い始めたんですけど、どうやら私の出番がやってきちゃいました。そう、母の入浴介助です。

その前に、私は、まず着心地の良い部屋着を買ってあげようと思いました。それは、 見た目パジャマっぽくなくて、かといって流行のモフモフのルームウェアでもなく、これからの季節にふさわしい暖かい寝間着起き間着です。

 

実は、去年、母のためにユニクロでパジャマと暖パンを買ってあげたのですが、若者向きの服は素材は良くても、母からするとキツイのだそうです。高齢の母にとっては、ゆとりのない服は、着づらいし脱ぎづらいんですね。
そこで、普段はあまり行くことのない赤札堂深川店に行ってみました。すると、衣料品売場にはうちの母でも着心地よく着れそうな衣服がいっぱいありました。素材や、サイズ感、ストレッチ感、色と柄、機能性などを考えるとかなり迷います。


そうそう、ずいぶん前から尿もれパッドを母は使用していたのですが、それ用の下着というのを買ってあげていませんでした。世の中にあったんですね。介護に不勉強の私でした。紙オムツはきつくてと嫌がる母のためにこれは便利でした!また、綿のネル生地の着脱簡単な敷きパッドと寝心地良さそうな枕も買いました。調子に乗り買い過ぎてドキドキしてレジに行くと、なんと昨日と今日は赤札堂創業100年祭で、全品オール27パーセントオフということ!ラッキーでした。

 

両肩に大荷物を持ち実家に行くとお昼だというのに母はスヤスヤと眠っていました。しばらくして起きたので、「今日はお風呂に入れてあげるね」と言うと、お風呂はおっくうだと言いはります。そんな母に、シャワーでは身体が温まらないからと説得し、湯船にお湯をはり、私は短パンとTシャツに着替えます。


お風呂は浅めに入れたのですが、母の身体がブルーの入浴剤を入れたお風呂にプカーと浮きました。お魚になった母。手桶でお湯をかけてあげながら、やせ細った母の足をさすってあげていたら、なんだかいろんな感情がこみ上げて来ました。
「やっぱりお風呂はいいわねー」お魚になった母が気持ちよさそうに言いました。
しかし、軽いと思った母でしたが、浴槽から引き上げて洗い場に出すのは、ものすごく力がいりました。ここ毎日60回やっていたスクワットが役立ちました。

 

母の入浴後は、浴室の外で待っていてもらっていた兄嫁にバトンタッチ。母を支えてもらいながらバスタオルで全身を拭いてもらいました。ホカホカの母に新しい衣服を着せるのは、また私の番。兄嫁はシーツを取り替えてくれています。兄嫁と私の素晴らしいタッグマッチ。仕上げに髪の毛を乾かしカッコよくブローしてあげたら、母はすっかりご機嫌になりました。

 

ありがとうを何度も繰り返す母でしたけれども、はるか昔は生まれたばかりの私を沐浴して着替えさせてオッパイをあたえてくれたんですよね。母が長生きしてくれたお陰で、今やっとこちらがお世話する機会を持てたと思うと、私の方が感謝したい気持ちになりました。それでも、この先は、こんなはずじゃなかった、と介護に不満を持つ日が来るかもしれませんね。そんな時は、今日のお魚になった母を思い出そうと思います。

 

老いていくひと、老いないひと

今日は、実家の母のことを書きたいと思います。絵は描けないので文章のみです。

 

 

 

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女学校時代の母

 

 母は89歳になり、去年入歯をひっかけていた歯が抜けてしまってから食事も満足に出来ない状態が続いてました。入歯をいれるのを拒否しているため、身体はやせ細り体力も見る見るうち落ちて来ました。そして、ついに10日前から腰が激しく痛くて動けないと日中も寝たきりになってしまいました。

本当だったら、夫が義父と温泉旅行に出かけるこの週末に、母を呼んで泊まってもらい楽しく食事する予定だったのですが…

それで、私は、母がトイレまで歩けなくなっては大変と思い、急遽ポータブルトイレをAmazonに注文しました。そのため、先週の木曜と金曜は母の寝室の大掃除をすることに。何故なら、母の布団の両脇には、信じられないほどの荷物が母の秩序で山積みになっていたからです。


まずは掃除で埃だらけになると思ったので、母とお布団を移動させようとしたけれど、すごい剣幕で怒って動こうとしません。止むを得ず母の顔に埃よけのマスクをかけ、荷物の強行撤去。
亡き父のものに始まり、古い郵便物や不要になった資料など母にとっては捨てられないものがゴミ袋6つにもなりました。
床に置いてある物を持ち上げ、運び出し仕分けしてゴミ袋に入れ、掃除機をかけ拭き掃除という一連の作業を半日ずっと一人でやりました。スクワット300回位の肉体的にもつらい片付けだったけれど、そのおかげでポータブルトイレを母の布団の横に組み立て設置することが出来ました。
最初、猛反対していた母でしたけれど、片付けだしたら、どうせ自分が死んだら処分しなくちゃならないんだから、氷川きよしのCDやDVD、新聞や雑誌、写真集以外は、全部捨てちゃっていいわよと。
「死ぬ前に、こんなにきれいになって良かった」と最後はすっかり喜んでくれました。頑固な母の荷物整理なんて、娘じゃなきゃ出来ませんよね。
すっかりきれいになったので、土曜日は母を見舞いたいと言う親友がうちの近所に住んでいるので、お迎えに行き実家までお連れしました。
母のいる部屋で3時間ほど3人でおしゃべりし、その後母の親友が私に夕食をご馳走してくださると言うので、蔵前の友達がやっているお寿司屋さんに予約して一緒にお食事をしました。
母と同年の友達は89歳だというのに足腰が丈夫な上、焼酎のお湯割を美味しそうに呑み、ご自身の歯で何でも頂きます。
そもそも、母を、見舞う前に人形町から三越までを徒歩で往復し母のためのお土産を買い、それからメトロと徒歩で根岸の実家まで行き、その後はオシャレな街となった蔵前を二人で1時間半も散策し、お寿司の後はまたメトロに乗りご自宅まで歩かれたのだから、ちょっと信じられないスーパーウーマンです。
母と3人で話していた時も、母は少し認知症気味になってきて同じ話ばかりし会話についていけないのに、母の親友は頭もピンシャンしていて、思い出話を語りよく笑います。

 

二人きりになった時、母の親友は、私に言いました。
過去にどうしたこうしたは関係ない。常に今なんだ。今をちゃんと生きるためには、自分のことは何でも自分でしてご飯も作り、家の中でも毎日欠かさず身体を鍛え、一日4000歩から1万歩は歩く。人生100年時代に突入したのだから、あと10年はあると思うと、まだ何が出来るだろうかとワクワクしてものすごく楽しみだと。

 

その話に感動したので、家に帰って息子に話したら、「お母さんも、まだ40年あるね。おばあちゃんと同い年でも、そういう人がいるってことは、お母さんも頑張れるね」
と言われてしまいました。そう来たか(^_^;)
まあ、そんなに長生きしなくてもいいけれど、いつだって独りで生きていけるんだという気構えを持ち、身体を鍛え、何かにチャレンジして生きることは、それだけで尊く素晴らしいことです。
そして、今をきちんと生きている、そのことが何よりも大事なんだと。

 

 

 

夫婦のかけひき

休日に夫と二人でショッピングセンターに行った時、お昼をどこかで食べようということになりました。ものすごく混んでいたのと、広い館内をウロウロと探し回るのも面倒だし、たまたまみつけたラーメン店が安かったので、ここにするかと列に並びました。

私のちょうど前に並んでいたご夫婦が、この食事代をどちらが支払うかでもめていました。昼ご飯なんだから、渡している生活費でやりくりしろという夫の言い分と、ショッピングセンターでの食事はレクリエーションだから食費から払うのはおかしいと言い出し、けっこうシビアな会話に発展してました。

若いママ!がんばれ!

なんて応援していたら、その夫婦のやりとりを一緒に見ていた夫に足をすくわれちゃいました。

今日は、その時のご夫婦のもようがおかしかったので漫画にしてみました。

この漫画に描いた勝利への儀式?笑ってしまいました。小さい時、やっていたけど、久々に見ました。あれって、私も昔やっていたけど、おまじない的で、本当はあまり意味ないですよね?

 

 

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夫婦のあり方

今日デパ地下に買い物に行き、帰りにカフェに入りました。

お隣の席は仲良しのご夫婦が座って、ご主人が楽しそうに、笑いながら冗談も交えて色々お話されていたので、最初、奥様が車椅子に座っていらっしゃることに気づきませんでした。

奥様はご病気のせいか手足が不自由なご様子で、ご主人がフォークでケーキを口に運んでました。とても嬉しそうに召し上がっているので、ご病気になる前から、よくこのカフェにいらしていたのでしょうか。そんなお二人の様子を見ていたら、今更ながら、夫婦って年とってからがいいんだなあと思ってしまいました。

 

実家の母は、最近腰痛が悪化し、ついに毎日寝たきりになってしまいました。もともと無欲で、着飾ることも、美味しいものを食べることも、旅行にも興味がなく、家にいるのが好きという母でしたので、ここのところ一気に老け込んでしまいました。そんな母を見ていたら、20年前に先立ってしまった父がもう少し長生きしてくれていたら良かったのになと、思ってしまいました。

母に言わせれば、父は大変手のかかるひとでしたけれども、それでも父と母はよく会話をしていたし、数年に1回くらいは無理矢理旅行にも連れ出してくれていました。

私達夫婦はたまたまやっておりませんけれども、教会での結婚式では「誓いの言葉」を読み上げていますが、あの内容の意味が本当に心に収まるのは、私達くらいの年齢になってからなのではないでしょうか。

今日の隣席のご夫婦のように、どういう状況になろうとも、いたわりあい、笑いの耐えない、そんな夫婦でありたいと「誓いの言葉」を思い出して漫画にしてみました。

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ジムの情報伝達力

再婚して今の場所に移り住み、近所にとても大きなスポーツジムがあることに、ちょっと心躍らされました。夫に入りたいと言うと、「僕はメンバーで何年もお金を払っているけれど、まだ2回しか行ってない。案外行かないもんだからお金の無駄だよ」と言われてしまいました。

私にとってはスポーツジムに通うというのがステータスのような気がして、母子家庭時代からちょっと憧れていました。でも、再婚以来ずっと仕事も家事も忙しかったし、ちゃんと通える自信もなかったので、なんと12年も逡巡していたんですが、最近ついにジムの入会を決意しました。

入会してみると、更衣室といい、エクササイズの教室といい、プールといい、お風呂といい、何年も通い続けている地元の人達のまさにコミュニケーションの場という感じでした。

私は人見知りはしないのですけれど、既に出来上がっているグループの中に入っていくというのが苦手です。それでも、せっかくお金を払って入会したのですから、自分の身体づくりのために、とりあえず、ヨガの教室と水中ウォーキングの教室に参加してみました。そして、私はなるべく存在感を消しているんですが、今日そのジムで、まるで子供時分にやった伝言ゲームみたいに話が伝わるのを見て、面白いなあと思いました。

 

それにしても、水中ウォーキングの時、あちこちで団子のようにくっついておしゃべりしている人達をみかけませんか?なんで、水着であのプールで話しこんでいるのか不思議でしょうがありません(笑)

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Hei Siri!(ヘイ シリ)

最近、ブログに漫画を投稿しようとすると夫や娘から、それはブログにのせないでと、我が家の家族倫理委員会(俗して家倫)がうるさくて、描きたいと思うネタで投稿できなかったりします(笑)

そんなわけで、夫が戻るまでにさっさと投稿してしまおうと思ったら、アップする前に夫が家に戻って来てしまいました。うーん、今まさに、投稿しようと思っていたのに。。。

 

帰宅早々、パソコンのディスプレイを覗き込みながら

「何、また僕のこと描いてるの?」

と夫。

「だって、あなたはポレポレの大人気キャラクターだから。世間で知られているあなたと、うちにいる時のあなたのギャップが面白くて、すごく受けているのよ」

私は、夫をおだてつつ、家倫チェックなしに投稿します(笑)

 

ところで、最近老化傾向にある私達夫婦は、暗いところで文字が読みにくかったり、スマホの小さい字を見るのも、文字打ちするのも大変になってきました。(特に夫が)

そんな状況を見て、私が優しいアドバイスしたのでした。

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普通の声でやればいいのに、やたら大きい声で外人のように「ハァ〜イ シリ!」と話しかけた夫。

当然、シリにもう一度「Hei Siriと話しかけてください」と言われてました(笑)